Outlast - これを楽しいと思える人がうらやましい

 海外はハロウィーン真っ盛りということもあり、Twitch.tv上では、たくさんのホラーゲームがプレイされてますが、その筆頭がこのOutlastです。でも、同時に怖すぎて途中でやめてしまう人が多いのも事実なゲーム。(ちなみに、日本語に対応しています。)

 ストーリーとしては、主人公であるジャーナリストが、ある精神病院で犯罪が行われているという告発を受けて、単身乗り込むというものである。主人公の持ち物はビデオカメラだけで、しかもびっくりするくらい短時間で切れるバッテリーで動作し、さらに、不思議なことにそのバッテリーが病院内のあちらこちらに落ちているという設定です。

 怖さを盛り上げているのは、暗闇ではカメラの暗視モードで進まなければならない点、サウンドはたえず聞こえる主人公の恐怖に怯えた呼吸音だけ、限られているバッテリー量である。ただ、一番大きいのは、主人公は敵を倒すことはできないという点であり、プレーヤーは、敵に襲われたら逃げるしか方法はない。もし捕まったら、それは死しかないのです。

 ただ、実際に主人公を追いかけ回す敵が現れる場面は、それほど多くなく、基本的には主人公が何か作業をこなさなければならない場所だけで、それ以外の場所の患者は単に驚かせるだけの役です。最初のうちはそれがわからず、常にビクビクしながら進めていくのですが、しばらくしてこのゲームの構成がわかってくると、実はあまり怖くなかったりもします。

 このゲーム構成の判断がよかったのかわるかったのかは微妙で、途中でプレイをやめた多くの人は、このことがわからず、こんな怖くて、敵を倒せない理不尽な設定のゲームなんてとやめているのだと思う。

 ストーリーはしっかりしているのですが、急展開するのはゲームを8割ぐらいすすめたところからで、それまでは、あちこちに落ちているドキュメントやメモを拾って、そこから少しだけ断片の情報が得られるだけです。特にカットシーンでストーリーについてきちんと説明しているのは、最後の方の一箇所しかなかったように思います。加えて、落ちているドキュメントを拾うといっても、ビクビクしながらの探索なわけで、すべて拾える人は稀だと思います。実際、自分の場合、6〜7割ぐらいのドキュメントしか拾えていません。すると、怖いけど、ストーリーへの興味からゲームを続けるという動機付けが起きづらくなっており、怖くてもゲームを最後までプレイしたくなるということにつながりません。

 細かい点として気になるのは、敵から逃げる場合に、空調ダクトへ登ったり、ロッカーの上へ登ったり、ドアの上の窓から反対側へ行ったりするのだけど、どこが行けて、どこが行けないかがわかりにくい点です。敵に追い回されながら、ゲームのUIの問題から何度も試行錯誤を繰り返さなければならないのはちょっと苦痛です。登れるところは何かプロンプトを表示して欲しかった。

 総評としては、7/10点。ただ、定期的にホラー映画を見ますといった人でもない限り、このゲームを楽しんでできる人はいないのではないか...。

 

長所:

  • 完璧な怖さの演出
  • しっかりとしたストーリー

短所:

  • ストーリーのプレーヤーへの伝え方が不十分
  • UIが不親切